遺言で、特定の財産を特定の人に確実に引き継がせる!

遺言がなければ、相続財産は各相続人の共有状態となります。
そして、これまでの経緯に関わらず、財産は話し合いで配分されることになります。

しかし、例えば、「〇〇財産は、子供の△△に相続させる」との遺言を残しておけば、
指定された財産は、相続の開始と同時に、指定された人が引き継ぐことになります。

自営業、農家、その他、後継ぎの立場にある子供にとりましては、
本当にありがたい遺言で、たとえ不実の登記をされたとしても第三者に対抗できます。

遺言で、本当にあげたい人に財産をあげる!

遺言をのこさなければ、親孝行の子供も、親不孝の子供も、相続分はみな一緒。
見たこともない遠縁の親戚が、棚からぼた餅で財産を取得するかもしれません。

遺言を書かなかったばかりに、感謝すべき子供や恩人が損をして、
見知らぬ親戚や親不孝の子供に財産が渡るのは、とても不本意なことでしょう。

遺言を残しておけば、法律上の相続人ではないものの、
最後まで面倒を看てくれた孫、兄弟姉妹、知人に財産を譲ることもできます。

父親の遺言で母親が家を失わないようにしておく!

父親の遺言がなければ、財産はすべて各相続人の共有財産となります。
両親が長年住み慣れた自宅も、その例外ではありません。

父親の財産が自宅だけの場合、母親が自宅を相続することについて異論がなくても、
親不孝の子供が異議を述べて、相続権を主張するかもしれません。

自宅の売却を強硬に主張し、年老いた母親が家を失ってしまうかもしれません。
そのような状況を防ぐためには、遺産分割方法を指定した父親の遺言が欠かせません。

遺言で病弱の子供が安心して暮らせるようにしておく!

相続人となる子供の中に、重い病気や障がいを抱えている子供がいる場合、
その子供が安心して暮らすことができるよう、手だてを講じておく必要があります。

そして、財産を多めに譲る代わりにその子供の面倒をみるという内容の遺言を作成し、
監督者として遺言執行者を指定しておく方法が一つの有用な方法となります。

ただし、負担付の遺贈は放棄することが可能であること、
そして、遺贈された金額の範囲でしか義務を負わない点に注意が必要です。

遺言でペットの世話をお願いしておく!

ペットは、法律上「物」として扱われるため、ペットに財産を遺すことはできません。
よって、信頼できる人に財産を託してペットの世話をお願いする他ありません。

ペットの世話をしてもらう代わりに財産を譲る旨の遺言書を作成し、
監督者として遺言執行者を指定しておく方法が一つの有用な方法となります。

ただし、負担付の遺贈は放棄することが可能なので、事前の了解が必要であること、
そして、遺贈された金額の範囲でしか義務を負わない点に注意が必要です。

遺言で親不孝の子供を相続人から排除しておく!

子供から酷い虐待や暴力を受けた場合、夫、妻の裏切りや著しい非行があった場合、
遺言によって、その者を相続人から排除することができます。

その場合、遺言に廃除の意思を明確に記載するとともに、遺言執行者を指定しておきます。
相続人排除には然るべき理由が必要となりますので、その証拠も用意しておきます。

相続人排除の対象となる者は、「遺留分を有する推定相続人」であり、兄弟姉妹には
遺留分がないことから、いくらその者に著しい非行があっても、排除することはできません。

遺言で子供を認知し、トラブルの芽を摘んておく!

夫が婚姻外の女性と関係を持ち、その女性が自分の子供を出産したとしても、
夫の認知がなければ親子関係は生じず、子供に対する扶養義務も発生しません。

しかし、夫が任意にその子を認知をしない場合、夫が死亡した後3年以内の期間、
その子供または母親から、強制認知の訴えを提起されるかもしれません。

そのようなことになれば、家族を悲劇のどん底に陥れ、相続紛争は必至となります。
それを防ぐには、遺言でその子を認知し、遺産分割方法をしておくことが大事となります。

遺言で未成年後見人を指定しておく!

1人で子供を育てている場合、自分がもしものときに誰が子供の面倒をみるのか、
誰が子供のしつけをし、教育をし、財産の管理をするのか、とても気になるところです。

その場合の備えとして、遺言で子供のために未成年後見人を指定しておくことができます。
同居の祖父母など未成年後見人候補者には、事前に説明し、了承を得ておきましょう。

離婚によって1人で親権を行使している場合、もしものときに、離婚をした相手方が
親権者変更の手続きを取るかもしれません。その場合の備えとしても遺言は有用です。

遺言で特別受益財産の持ち戻しを免除しておく!

子供の特別の学費のため、子供の事業資金のため、子供の結婚の支度金のため、
特定の子供に対し金銭的な支援をしたり、贈与をしているケースはよくあります。

しかし、特別受益財産に該当するものは、相続時に持ち戻しの処理がなされるため、
ただ生前贈与をしただけでは、特定の子供に財産を多く渡すことはできません。

この点、遺言に「長男に対する生前贈与は、相続において持ち戻しを免除する。」
と書いておけば、遺留分に反しない限り、その持ち戻しは免除されることになります。

遺言で世話になった子供の寄与分を認めてあげる!

被相続人の財産の維持・増加に特別の貢献をした子供(相続人)がいる場合、
その子供は、自分の相続分に寄与分を加えることができます。

しかし、寄与分の金額は、まずは相続人による協議で決定するものとされており、
遺産分割協議で他の相続人に寄与分を認めさせるのは困難を極めます。

この点、遺言で、その子供の寄与分に配慮した財産の配分を行い、
その理由を遺言に明記しておけば、その人は嫌な思いをせず、苦労が報われます。

遺言で遺留分減殺請求方法を指定しておく!

相続人による遺留分減殺請求権の行使があった場合、具体的な遺留分減殺額は、
各財産の目的価額の割合に応じて振り分けられることになります。

この点、遺言書を活用すれば、遺留分減殺方法の順序をあらかじめ指定したり、
財産ごとの遺留分減殺額の割合を変更することができます。

遺言が他の相続人の遺留分を明確に侵害し、その者から遺留分減殺請求がなされる
ことが予想される場合、順序や割合を指定しておけば、紛争の複雑化を防止できます。

遺言で祭祀主催者を指定しておく!

祭祀主催者は、まずは被相続人の指定によって、指定がないときは慣習によって、
地域に慣習がなければ家庭裁判所が審判によって決定されることになります。

相続において、思わぬ形でトラブルになるのが、お墓を誰が引き継ぐかの決定です。
この点、遺言で祭祀主催者を指定しておけば、不必要な相続トラブルを防げます。

葬儀のやり方や埋葬の仕方の希望などは、すぐに人目に触れた方が良いので、
遺言とは別の書面で、その意向を明らかにしておきましょう。

遺言で生命保険金の受取人を変更しておく!

受取人に指定されている子供の激しい怒りを買うなど、さまざまな事情によって
生前に生命保険金の受取人を変更することができにくいケースがあります。

しかし、生命保険金の受取人は、遺言によって変更することができます。
そして、その場合、遺言執行者が保険会社に変更通知をすることになります。

ただし、平成22年3月31日以前に締結された生命保険契約については、
新しい保険法は適用されず、遺言による受取人変更はできませんのでご注意下さい。

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