法律上の相続分で分ければいい!

一見もっともらしく聞こえるのが、この法律の相続分で分ければよいとの考えです。
確かに、法律上の相続分でキッチリ分けることができれば、モメないかもしれません。

しかし、法律の規定は、協議がまとまらない場合の一つの目安にしか過ぎませんし、
相続財産も、キッチリ分けられる現金だけとは限りません。

相続財産となるものの中に不動産や株式があれば、その財産評価や換金は難しく、
単純に法定相続分によれば、平等に分けられるというわけではありません。

子供たちが決めればいい!

「子供たちは仲が良いので、話し合って公平に決めればいい。」
「死後のことまで口出しすべきでない。」「よくわからないので子供に任せる。」

そのようにお考えの親も多いですが、子供たちは仲がいいので大丈夫、
子供たちは穏やかに話し合える、そう思っているのは親だけかもしれません。

親がまだ健在なうちは、誰も好き好んで波風を立てるようなことはしません。
親が亡くなってその重石がなくなり、子供たちだけになった時が問題なのです。

遺言を書くほど財産はない!

近年の司法統計、遺産分割調停申立事件の財産額によりますと、
遺産5,000万円以下の事件が約7割、1,000万円以下が約3割を占めています。

遺言はお金持ちが残すものとの印象がありますが、
相続争いは、実は、財産のそれほど多くない家庭で多発しています。

「親のめぼしい財産が家しかない」、そのようなケースの方が要注意!
「何らかの財産を得るまでは一歩も引かない!」という形になりがちです。

遺言は縁起が悪い!

遺言は自分の死を前提とした作業であるため、老齢期に達した親からすれば、
あまり気乗りがするものでなく、縁起が悪いものと思われがちです。

しかし、遺言は「遺書」ではありません。今後の心配事をなくし、相続の希望を実現し、
大切な家族に暮らしの平和をもたらす縁起物です。

遺言を書いておけば、どうなるんだろうかとの、相続に関する心配事がなくなります。
これからの充実した人生を考えるうえで、よい機会にもなると存じます。

遺言は死ぬ間際に書けばいい!

遺言は死ぬ間際に書けば十分だと思っていらっしゃる親もたくさんいます。
しかし、遺言を作るためには、本人に遺言能力が備わっていなければなりません。

死線をさまよっている最中に、その遺言能力が残っているでしょうか?
そんな状況で書かれた遺言は、激しい相続争いの元凶となります。

子供たちの相続争いが目に見えているのに、親の遺言能力はすでになく、、、
というケースは山ほどあります。遺言は元気なうちに作成しなければなりません。

財産は全部使い切るから心配無用!

「まだまだ人生、先が長い!」
「死ぬまでに財産は全部使い切るから遺言を書く必要はない!」

そのようにお考えの親がいますが、人の死は、いつ訪れるかわかりません。
それなのに、「0円になるまで使い切る」というのは、とても非現実な話です。

少しでも財産が残っていれば、相続人全員参加の遺産分割協議が必要となり、
相続争いの確率が高まりますので、子供にとりましては迷惑千万な親の考え方です。

遺言を書いたら財産を使えなくなる!

「遺言を書くと、その財産を使えなくなってしまう」「財産を取っておく必要がある」
そのように勘違いをなさっている親もたくさんいます。

しかし、遺言は、親の亡き後に効力が発生するものであり、
親がその財産を生前に処分したからといって、何の問題も発生しません。

財産は、必要に応じて処分すればよく、遺言と抵触する処分が行われれば、
その抵触する部分において遺言の撤回があったと見なされるだけです。

遺言を書いたら子供が面倒を看てくれなくなる!

「財産をもっているから、今子供が面倒を看てくれている。
遺言を書いたら、子供が安心して面倒を看てくれなるに違いない、、、」

確かにそのようなことは現実にあります。一抹の不安を覚えるのは当然です。
しかし、遺言は自分の意志で書くもので、子供に書かされるものではありません。

遺言の内容は、本人が亡くなるまで誰も見ることはできないものであり、
いつでも自由に遺言を撤回できます。子供は遺言の撤回を遮ることはできません。

遺言を書いても実行されない!

確かに、遺言は自分が亡くなったあとに効力を発揮するものであるため、
ちゃんと遺言のとおりになったかどうか、その結末を見届けることはできません。

しかし、たとえ走り書きの乱筆でも、遺言は法律的な効力を持ちます。
誰かが遺言と異なることをしても、遺言のとおりに修正することができます。

法定相続人全員の賛成があれば、遺言の内容を覆すことはできますが、
よほど問題のある遺言でない限り、全員一致とはなりません。

以上、

親にいくら遺言の必要性を説明をしても、まるで理解をしようとせず、
あげく、財産狙いと勘違いをされて、気まずくなることはよくございます。

しかし、相続の現場におきまして、
親の遺言があるのとないのとでは大違い!

親が死んだとたん、それまで仲が良かったはずの子供たちがギクシャクし、
相続問題で激しい対立関係になることは本当によくあります。

そうならないためにも、親とのコミュニケーションを積極的に図って
法的に間違いのない遺言書の用意をしてもらいましょう。

遺言書作成のご相談、お気軽にどうぞ!084-963-2351受付時間 9:00-19:00
相続問題専門 木村法務行政書士事務所

メールでのお問い合わせはこちら