遺留分とは?

民法第1026条 遺留分

遺留分とは、法律上、相続人に保証された最低限の取り分のことをいいます。
そして、その遺留分の割合は、以下のとおり法律で定められています。

◇配偶者と子供の遺留分の割合は、相続財産の2分の1

◇直系尊属の遺留分の割合は、相続財産の3分の1

相続人に保証された遺留分が、生前贈与や遺言によって侵害されている場合には、
その者に対して遺留分減殺請求を行って財産を取り戻すことができます。

遺留分算定の基礎となる財産

遺留分の算定基礎となる財産は、被相続人が相続開始時に有していた財産価額に、
贈与財産を加算した後、債務の全額を控除して計算します。

遺留分算定の基礎となる財産=
相続開始時にあった財産+贈与された財産-債務の全額

遺留分算定の基礎となる具体的な財産は、相続開始時に存在する財産と
相続開始前1年以内に生前贈与された財産が加算され、

相続人の遺留分を侵害することを知ってなされた贈与や、
遺留分の侵害を知りながら、不当に売買された財産も加算されます。

遺留分侵害額の計算

遺留分の侵害額は、遺留分金額から遺留分権利者が相続で得た財産を控除し、
遺留分権利者が負担する相続債務額を加算して算定します。

遺留分侵害額=その相続人の法律上の遺留分金額
-相続で得た財産の金額+相続債務の金額

遺留分減殺請求ができる期間

遺留分減殺請求ができる期間は、相続の開始を知り、かつ、
遺留分の減殺請求ができる財産があることを知った時から1年以内です。

もしくは、相続開始から10年以内となっていて、
遺留分減殺請求ができる期間は短いのでご注意を下さいませ。

遺留分減殺請求権を行使したことによって発生した目的物の返還請求権は、
上記の消滅時効に服することはありません。

遺留分減殺請求権の行使の方法

遺留分減殺請求は、受贈者や受遺者に対して遺留分減殺の意思表示を行えば、
それだけで法律上当然に減殺の効力が生じ、裁判による必要はありません。

すでに財産が他人の物になっていても、その他人が遺留分侵害を知っていたときは、
その他人に対しても遺留分減殺請求を行うことができます。

遺留分減殺請求をするにおいて、生前贈与された財産と遺贈された財産がある場合、
減殺は先に遺言で贈与された財産から行います。

生前贈与された財産は、一番後に贈与された財産から順次減殺を行うこととなり、
贈与財産が複数ある場合は、各財産の価額の割合に応じて減殺を行います。

遺留分の減殺請求を受けた場合

他の相続人から遺留分減殺の意思表示を受けた場合、
それだけで当然に遺留分減殺の効力が生じ、所有権が請求者に復帰します。

遺留分減殺請求を受けた際、すでに財産を他人に譲渡していた場合には、
その人はその目的物の価額を遺留分請求者に弁償しなければなりません。

土地や建物に対して遺留分の減殺請求を受けた場合、
贈与された財産の価額(時価)を現実に弁償して目的物の返還を免れることができます。

遺留分の放棄

家業の後継者である長男に事業用財産をすべて相続させたいと思っても、
他の子供が遺留分減殺請求を行えば、円滑に事業承継を行うことができません。

そのような場合には、他の子供たちには遺言で別の財産を与えたり、
保険契約を活用するなどして、遺留分を放棄してもらえばよいでしょう。

遺留分の放棄は、相続の開始前においては、家庭裁判所の許可が必要です。
許可が下りるだけの理由を添えて家庭裁判所に申立てを行います。

共同相続人の1人が遺留分を放棄しても、
他の共同相続人の遺留分が放棄された分だけ増えることはありません。

まだ生きている間に、他の子供たちに相続の放棄を約束させても、
相続放棄の効力は生じない点にもご注意を下さいませ。

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