遺言がトラブルになるケース!

遺言者の遺言能力に問題がある!

遺言書がトラブルになるケースにおきまして、
遺言者が遺言能力を有していたかどうかは、近年本当によく問題となります。

遺言をした時に遺言能力がなかったとなれば、その遺言は法的に無効となりますので、
遺言で財産を減らされた人は、必死の形相でその点をついてきます。

遺言能力がもっとも問題になりやすいのが、高齢者が作成した遺言書です。
特に後期高齢の場合には判断能力の低下は否めず、相続争いの恰好の材料となります。

「わけがわからなくなったオヤジに遺言を書かせた!」
「目の前の人間が誰かもよくわからない中、そんな遺言を作れたはずがない!」

そのような主張は、相続の現場において日常茶飯に繰り返されていますので、
高齢者が遺言を作成する場合は、十分注意が必要です。

<高齢者が遺言をする場合の注意点>

遺言者が病気療養中であって、遺言をめぐって争いが生じると思われる場合には、
遺言作成の当日、必ず主治医に立ち会ってもらいましょう。

そして、その時点で遺言能力に問題がない旨の診断書を作成してもらうこと、
それができない場合、評価スケールの実施を含めた診断を受けておくことが大事です。

また、遺言書作成時、そして遺言書作成日の前後の本人の様子を録画しておいたり、
能力に合わせた遺言内容とし、筆跡対照用の文書を残すなどしておくことが重要です。

<成年被後見人が遺言をする場合の注意点>

たとえ判断能力を失った成年被後見人であっても、事理弁識能力を一時回復したときは、
医師2名以上の立会いをもって遺言書を作成することができます。

<認知症患者が遺言をする場合の注意点>

遺言者は、遺言をするときにその能力を有していればよく、遺言を作成した後に認知症に
なったとしても、その遺言書が法律的に無効になることはありません。

<未成年者が遺言をする場合の注意点>

未成年者であっても満15歳に達すれば遺言をすることができます。遺言の作成について
親権者の同意を得る必要はなく、親権者が遺言作成の代理をすることもできません。

法律に定める遺言方式に従っていない!

自筆証書遺言の場合、全文を自分で手書きしていない、日付がない、印鑑がない場合、
意味不明、字が読めない、公序良俗に反する内容の場合、法的に無効となります。

たとえ公正証書遺言であっても、遺言者がただうなずいただけ、手をにぎり返しただけ
など、口授の要件を満たしていない場合には、法的に無効となります。

秘密証書遺言の場合、遺言の本文に押印した印鑑で封印されていない場合、氏名を
自書していない場合は、法的に無効となります。

その他、公正証書遺言書、秘密証書遺言書の作成時に、立ち会うことができない証人
が立ち会った場合の遺言も法的に無効となります。

<証人欠格者>

・未成年者
・推定相続人および受遺者、ならびにこれらの配偶者および直径血族
・公証人の配偶者、4親等内の親族、書記、使用人

遺言が共同遺言になっている!

遺言は、2人以上の者が同一の証書ですることはできません。
たとえ、そのうち1人が氏名を自書してなかったとしても、遺言は無効となります。

例外として、1通の証書に2人の遺言が記載されていたとしても、両者が容易に
切り離すことができるときは、共同遺言には該当しません。

また、一つの封筒に独立した2つの遺言が入っていた場合も、法律が禁止する
共同遺言には該当しません。

さらに、父親と母親両名の連名が記載されていたが、父親が単独で行っていて
母親がまったく関知していなかった場合も、例外的に共同遺言にあたりません。

遺言の内容が公序良俗に反している!

遺言は家族にあてた最後のメッセージ。とはいえ何を書いても許されるわけでなく、
遺言も法律行為であるため、公序良俗に反した遺言は無効となります。

たとえば、不倫関係を維持するため「不倫女性に全財産を遺贈する」との遺言をしたり、
「〇〇に傷害を与えることを条件として財産を遺贈する」などは法的に無効となります。

遺留分を完全に無視している!

さまざまな事情によって、全財産をただひとりに譲る遺言もありえます。
そのような遺言を書いたからと言って、法律的に無効になることはありません。

しかし、遺留分を無視した遺言は、必ずといっていいほど相続争いを引き起こします。
遺言書の中に何の説明もなければ、相続争いは避けられません。

生前に遺留分の放棄を相続人に要請しておく、遺言の付言事項で理由を説明しておく、、
遺言で遺留分減殺方法、減殺の順序を指定しておく、などの対策を講じておきましょう。

生前に言っていたことと違う!

生前に親から伝えられたことは、誰もが重く受け止めています。
それなのに生前の言葉と遺言の内容が食い違えば、それだけで大問題となります。

どのような内容の遺言にするかは本人の自由ですが、大きく食い違っている場合には、
誰かがそのように書かせたと、要らぬ憶測を呼んでしまいます。

遺言に書いてある財産が見つからない!

遺言に書いてはみたものの、その後の必要に応じて処分することはよくありますが、
遺言内容の修正がなされないまま相続を迎えたらもう大変!

あるはずの財産がない!誰かが処分した!使い込みをした!
などと大騒ぎになり、せっかくの遺言書が相続争いの火種になってしまいます。

あるはずの親の遺言が見つからない!

遺言を書いたと子供たちに伝えていたのに、その遺言が発見されない場合も大変!
誰かが遺言を破棄した!誰かが遺言を隠した!と、これまた大騒ぎになります。

遺言書は、すぐに発見されなければ意味がありません。かといって、すぐに場所が
わかれば隠されたり、捨てられたりします。遺言書の保管場所はとても大切です。

財産の振り分けしか書いていない!

遺言は、各相続人間の公平、これまでの経緯、貢献度を考えながら作成されるもの。
そのため、相続人の間で多い、少ないが生じるのは当然の結果となります。

しかし、親が思う公平と子供たちが常日頃感じている公平は異なるのが普通です。
遺産の分け方だけの記載だと、不公平感が募って相続争いになる確率が高まります。

遺言には付言事項というものがあります。その付言におきまして、振り分けの理由や、
子供たちに最後に伝えたいメッセージを是非とも残しておきましょう。

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相続問題専門 木村法務行政書士事務所

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